リーグ戦連敗にストップ

仙田 秀実(昭和五十六年卒)

 五十五年度は春から苦戦が予想された。前年の四年生が九人も抜け小人数での 戦いを余儀なくされたからからである。春のメンバー表をみると一年生を除く と十五人である。これに一年生を加えて、秋には五十三年来続いているリーグ 戦の連敗記録をストップしなければならなかった。
 甲南戦を二十対二十で引き分けた後、四大戦は成城に十六対十四で辛勝、成 蹊、武蔵には敗れ、公式戦を一勝二敗一分で終えた。この間ケガ人も出てQB小 林も含めほとんどフル出場であった。秋に向けての戦力アップを図るべく春の 締めくくりとして慶応と練習マッチを組んだ。相手は八十名を超す大所帯であ る。セレモニーでタッチラインを埋め尽くすトリコロールカラーを羨ましく思 ったものである。ところがこの試合前半の二軍・三軍相手にリードをとってし まった。後半になり、慶応もあわてて一軍を投入して来て結局は十二対二十一 で敗れたがディフェンスがよく健闘し秋へ向けて実りの多い試合であった。
 とは言えフルメンバーで十九人のプレイヤーである。練習もスクリメージは 左右片方ずつしかできない。勢い練習はハードになり個々人のレベルアップが 要求された。これは逆に常にケガ人を常にかかえることにもなり、常時十五人 前後のメンバーで戦わざるを得なかった。これが学習院の限界を象徴している かも知れないなどと思いつつも、スカウティングを通し明学、武蔵、そして春 に勝った成城の三つには勝てると踏んでリーグ戦に臨んだ。
 桜美林、成蹊、青学と三連敗のスタートであったが、当初の予定通りであり、 さほどショックはなかった。しかし次の明学戦で大雨の中、キッキングゲーム のまずさから思わぬ敗北を喫して、かなり浮き足立った。これが敗け癖という ものかなとも考えた。もしかしたら次の武蔵戦もとりこぼすのではという不安 を持ちながらも結果は十六対六で辛勝。ここに十二試合振りにリーグ戦で勝つ ことができた。けっして内容のいい勝ち方ではなかったが、最後にパントを蹴 った瞬間にタイムアップのホイッスルが鳴ったシーンは鮮明に焼きついている。 結局この一勝がこのシーズン唯一の勝利であった。最終戦の成城との試合はポ ストパターンのパスをビシビシと決められ完敗、ラストフォーミニッツのホ イッスルを聞いた時の胸を締めつける様な思いは今だに忘れることができない。